海外ではブロックチェーン・暗号資産企業がサンドボックス制度を活用して実証実験を行うケースが増えてきています。
ロシアやイギリス・韓国をはじめとして、インドでも規制サンドボックスの構想が立ち上がっています。
規制サンドボックスは、ブロックチェーン技術のみならず、AIやVR/ARといった最新技術の実証実験を行えるように、政府が法規制の適用を受けない環境を提供する取り組みのことです。
イギリスではブロックチェーン・暗号資産企業の多くが、規制サンドボックスに参加しており、株、債券の自動発行や保険にブロックチェーン技術を活用する事業の実証実験が行われました。
日本でも、病気治療をスマホアプリでを行う事業を展開するサスメド株式会社が規制のサンドボックスに認定を受けており、今回はその取り組みについて解説していきます。
サスメド株式会社 ブロックチェーン技術の活用
サスメドは、臨床試験におけるモニタリングの非効率性に着目し、ブロックチェーン技術の活用することで、データの信頼性を保証することを目指しています。
データの信頼性が保証されることで、モニターが医療機関に来なくともモニタリングを実施でき、コストの削減が図られるとしています。
ブロックチェーン技術を採用することで、
・セキュリティシステムの高度化
・モニタリングの費用対効果の向上
・データの信頼性や透明性の向上
といったメリットが生まれ、医療業界の発展をサスメドは目指すとしています。
サスメド株式会社 規制サンドボックス制度(新技術等実証計画)について
生産性向上特別措置法に基づいて創設された「 規制サンドボックス制度(新技術等実証計画)」
サスメドは国立がん研究センターとの共同事業で、
「高強度短時間間欠的トレーニングと情報通信技術を用いた生活の場での行動変容が運動習慣のない乳がんサバイバーの全身持久力と運動習慣に与える影響:TSUKIJI habit-Bプログラム開発
に取り組んでおり、
・高強度短時間間欠的トレーニング
・情報通信技術を用いた生活の場での行動変容
が、乳ガンと診断されたサバイバーにどのような影響を与えるのか
・全身持久力
・運動習慣
に着目してプログラムの開発を行うとしています。
この共同事業においてはモニターである乳ガンと診断されたサバイバーが、医療機関に来て、資料の照合を行わなくとも
ブロックチェーン技術によって、データの整合性や信頼性を保証することを立証する実証実験を行うとしています。
【関連記事】
規制のサンドボックス制度|日本のブロックチェーン企業の取り組み
イギリスにおける金融業界のサンドボックス
規制のサンドボックス制度|Crypto Garageの取り組み
参考文献
ブロックチェーン技術を用いた臨床データのモニタリングシステムに関する実証
サスメド、ブロックチェーン臨床研究モニタリング実証がサンドボックス制度に認定
デジタル医療の「ROI」を実証せよ––Fitbit、サスメドが説く普及への道すじ
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