セキュリティトークン「Republic Note」とは?|担保資産の多様化と銘柄の増加に向けて

クラウドファンディングプラットフォーム「Republic」は、自社の収益分配権を担保としたデジタル証券(セキュリティトークン)「Republic Note」を発行し、1,600万ドルの資金調達を成功させました。

 

今回の「Republic」によるSTOは、

 

Reg D(認定投資家):1,100万ドル
Reg A +(非認定投資家):500万ドル

 

に準拠して実施され、1万人以上が参加を表明していたことが明らかにされています。

 

応援したいプロジェクトを見つけ投資するクラウドファンディングは、日本においてもこの10年で広がりを見せ、昨年の12月に東証マザーズに上場したMakuakeの株価は上場時の3,630円から8,830円(8月6日現在)に上昇するなど、多くの投資家から評価を高めています。

 

「Republic」は、米国資本市場においてクラウドファンディングプラットフォームを運営するなど魅力的なビジネスモデルを構築しており、今後も米国市場においては成長が見込まれる企業によるSTOの実施が期待されます。

 

セカンダリーマーケットへの上場は現在のところ明らかにされていませんが、未公開株式取引とブロックチェーン技術の利活用により拡大が進むデジタル証券(セキュリティトークン)市場において「Republic」は、大きな存在感をしめしています。

 

「Republic」のSTOについて

 

セキュリティトークン(デジタル証券)は低い流動性の課題に直面しており、優れた資産のトークン化(有望な成長企業の株式、高収益な不動産など)と多くの時間がその課題を解決すると考えられます。

 

暗号資産の登場は多くの混乱を資本市場にもたらしましたが、その健全性を向上させるとして期待を集めていたSTOは法規制が整備された国々以外では未だ、その活用が行われていません。

 

また、ブロックチェーンによる証券のデジタル化という重要な前例がない取り組みには法的な根拠が不透明であり、多くの不安を発行体や投資家に抱かせます。

 

暗号資産とセキュリティトークン(デジタル証券)は同じデジタルアセットのカテゴリーととして普及が見込まれていますが、投資家保護やボラティリティといった観点からは投資商品としての性質は全く異なるもののになります。

 

しかし、多くの人々は暗号資産の危険なイメージを払拭することができず、セキュリティトークン(デジタル証券)に関しても厳格な法規制を整備することによって、既存の証券市場の健全性を保つ取り組みが行われています。

 

現在は、米国やヨーロッパの少数の非常に強力なチームがセキュリティトークンを発行し、トークン化されたアセットの数は増加傾向にあります。

 

これまでセキュリティトークンは暗号資産市場の健全化といった文脈で「法規制に準拠した資金調達」として語られてきましたが、最近では、「証券取引のデジタル化」にも注目が寄せられています。

 

証券の未来がデジタル化することを予感し、コミュニティは拡大しつつあり、新しい金融商品である「デジタルアセット」が普及するためには、より多くのアセットがトークン化されることが重要となります。

 

今回、「Republic」はプライベートエクイティ投資によって得られた利益分配権を裏付け資産として、Algorandブロックチェーンを通じ、「RegD Rule506(c)」に基づくセキュリティトークン(※)「Republic Note」を発行することを明らかにしています。

 

※profit-sharing token(利益分配トークン)と明記されており、RegD Rule506(c)に準拠しているとのことなので、セキュリティトークンとしています。

 

「Republic」について

 

70万人の人々が利用するプライベートエクイティ投資プラットフォームである「Republic」のデジタル証券への参入は、市場の拡大を促進させ、より多くの人々がデジタルアセットと呼ばれる新たな市場を体験することができます。

 

これまでの証券化ビジネスは紙の証券を発行することで投資家に収益をもたらしてきましたが、その発行プロセスは複雑で多くのコストと時間を必要としていました。

 

証券化ビジネスのデジタル化はブロックチェーンのみならず、様々な最新技術の導入によって行われており、投資家はより高利回りな投資商品を享受でき、発行体はこれまで証券化できなかった小規模な資産をトークンとして発行できるといったメリットがあります。

 

従来の証券とセキュリティトークン(デジタル証券)との大きな違いは、認定投資家のみならず一般投資家の投資機会の提供を促進できる点にあります。

 

従来の株や債券のみならず「profit-sharing token(利益分配トークン)」といった形でデジタルアセットが増加することで、資本市場はより多様になり、セキュリティトークン(デジタル証券)市場の発展も促進されることでしょう。

 

「Republic」は、わずか10ドルで、一般投資家も新興企業への投資に参加することができることから過去18か月で700%以上の成長しており、利用者は過去4年間で200を超える新興企業に1億3000万ドルを投資しています。

 

また、暗号資産関連の投資を「Republic」は2017年から提供しており、今後は利用者にデジタル通貨やブロックチェーンに関するプロジェクトを推進していくとしています。

 

「Republic Note」は$0.12で販売され、調達の上限金額は800万ドル/約6,800万トークンとされています。7月16日から認定投資家へのトークンの販売は行われますが、一般投資家は「Republic」がSECからの認定を受けるまで購入はできません。

 

まとめ

 

より多くのデジタルアセットが市場に出回ることは市場の発展を促進させますが、将来的には証券取引所がブロックチェーンに対応すれば、企業は自ずとブロックチェーン上で株式を発行・管理するメリットを見つけるでしょう。

 

米国のATSが牽引してきた市場に既存の証券取引所などが参画することで、セキュリティトークン市場はより発展することは間違いありません。

 

「Republic」のような強力なプレイヤーがセキュリティトークン(デジタル証券)市場に参加したことは非常に喜ばしいことであり、より多くのアセットをデジタル化する環境の整備が各国で必要となることでしょう。

 

・参考文献

https://republic.co/note

https://www.crowdfundinsider.com/2020/07/163999-long-awaited-wave-of-stos-coinlist-president-says-more-offerings-like-republic-note-will-make-it-happen/

https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-06-24/crypto-push-by-republic-investment-platform-sparked-by-new-token

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