PEファンドと日本市場|ベインキャピタルによる雪国まいたけ再上場やカーライルの大型投資について

日本ではこれまでPEファンドは、2000年代のリップルウッドによる日本長期信用銀行(現 新生銀行)不良債権処理(瑕疵担保条項:国への債権買取請求)や新生銀行上場時に投資家が莫大な利益をあげたことなどを背景に「ハゲタカファンド」として認知されることも少なくありませんでした。

 

しかし、近年ではPEファンドの利活用によって、グローバル市場への積極的な参入や優れた経営人材の獲得などが可能となり、これまで自社単独ではなしえなかった付加価値の提供により、企業価値の最大化が図られるといった事例も相次いでいます。

 

日本企業の多くは成長フェーズを経て、新たな成長戦略をもとにした企業経営の実施を迫られているものの事業のカーブアウトなどによる新たなビジネスモデルの構築には大きな変化を受け入れる必要があります。

 

PEファンドの日本市場への参入は、経営リソースの適切化や成長力の回復を日本企業にもたらし、最近ではベインキャピタルが出資した「雪国まいたけ」が5年ぶりの再上場を果たすことが発表されています。

 

「雪国まいたけ」は会計の不適切な処理や創業家と経営陣の意見の食い違いといった課題を抱えていましたが、上場廃止やベインキャピタルの支援によって「プレミアムきのこ総合メーカー」としてのブランド価値を築き、売上高・経常利益も大きく増加しています。

 

・2016年3月→2020年3月の比較

売上高:152.74億円→328.89億円
経常利益:16.12億円→50.31億円

 

日本のみならず各国の企業が大きな変革を迫られる状況の中で、PEファンドの果たす役割は今後さらに大きくなることが予想される中、米国大手PEファンドカーライルは、日本企業に対し、今後3~5年の間で1兆円規模の投資を実施することを明らかにしました。

 

カーライルは、これまでオリオンビールやツバキ・ナカジマ、ソラストといったポテンシャルを秘めた日本企業の経営に参画し、「100日プラン」といった企業の強みを生かした経営改革を推進するなど企業の持続的な成長を支援してきた実績を有し、日本の資本市場の活性化への取り組みに大きな期待が寄せられています。

 

経営者の高齢化による事業継承や社会環境の急激な変化への対応が迫られる中、PEファンドの日本市場への積極的な投資は停滞する経済の現状(4-6月期の経済成長率予測:-27%(前年比・年率換算))を打破する上でも非常に重要であると言えるでしょう。

 

※8月17日発表予定

 

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