NBAディンウィンディー選手がSTOを実施へ|過去にはデヴィッド・ボウイが債券を発行

STO

米国では著名な音楽家が著作権収益や将来的なライブ活動による収益を担保にして債券を発行してきた事例があり、過去にはデヴィットボウイやジェームズブラウンが資金調達に成功しています。

このような取り組みはデヴィットボウイの債券発行(ボウイ債)をサポートしたデヴィット・プルマンに由来して「プルマン債」と呼ばれています。

金融ビジネスと音楽を結びつけ、証券化に成功したデヴィットボウイの功績は今もなお語り継がれており、音楽不況が始まることを見越して1997年に発行された「ボウイ債」は証券化ビジネスの草分け的存在ともされています。

近年では証券化ビジネスもデジタル化が進んでおり、米国のプロバスケットボール選手であるSpencer Dinwiddie(スペンサー・ディンウィンディー)は、自身の契約金を裏付け資産としてセキュリティトークンの発行を予定しています。

この取り組みは2019年9月に発表がなされましたが、NBAから契約金の譲渡に関して懸念の声が上がっていました。

懸念点として挙げられていたのは、ディンウィディーが契約の3年目にオプションを実行する可能性でした。

当初の計画では実際にオプトアウトしより高額な契約に署名した場合、「“significant dividends for investors”(投資家への多額の配当金と考えられます)」を約束しており、ディンウィディー選手はこの条項を削除し、代わりにフラットボンドを提供するなどSTOによる資金調達計画をこの4ヶ月間で修正しました。

NBAは法律事務所デベボワーズ&プリンプトンを雇い入れ、ディンウィディー選手の資金調達に関する法務チームも交えて4回の面談、3回の電話会議を行うなど、法的要件については議論が交わされたようです。

RegulationD 506(c)に準拠して今回のSTOは実施予定とされており、認定投資家限定で150,000ドル/1年間で販売。

ディンウィディー選手が発行するセキュリティトークン「SD8」を購入した投資家には3年間にわたって投資額に応じた毎月4.95%の配当が支払われます。

販売期間:2020年1月13日〜2月10日
満期:2023年2月10日(元本保証あり)

ディンウィディー選手は

“I think the prolonged conversation obviously worked out,”

“because they recognized I’m not doing anything wrong or anything illegal. They know it’s coming. They didn’t have too much rebuttal for it. There’s nothing in there that’s considered gambling.”

と語っており、今回のSTOに関して違法なことをしていないことをNBAは認め、ギャンブルと見なされるものは何もないとの見解を示しています。

ディンウィディー選手は8人の投資家をシカゴのオールスターウィークエンドに連れて行くとTwitterで発表し、RegAによる一般投資家への投資機会提供なども示唆しています。

今回の取り組みは、デヴィッド・ボウイが証券化ビジネスを音楽にもたらしたのと同じように、様々な業界におけるセキュリティトークン化ビジネスの先駆けとも考えられ、市場にさらなる流動性をもたらすとして大きな注目が集まることでしょう。

参考文献:

金融でも先駆者だったデビッド・ボウイの「ボウイ債」

「ボウイ債」で65億円を調達したデヴィッド・ボウイの偉業

Spencer Dinwiddie Launching Digital Token Next Week, Discusses NBA’s Threat To Terminate His Contract

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