ステーブルコイン

JPモルガン×ステーブルコイン|米大手銀行の取り組み

最近では銀行によるステーブルコインの開発事例が数多く報告されており、フィリピンのユニオンバンクではフィリピンペソと連動した「PHK」を発表しています。

 

しかし、銀行ごとに異なるステーブルコインを発行する取り組みは相互運用の面で課題があるとされ、将来的に利用されるのは難しいといった見方もあります。

 

そのような中で、大手投資銀行のJPモルガンチェースは年内にもステーブルコイン「JPMコイン」の提供を試験的に行うとされています。

 

JPモルガンの取り組みが今後どのように広がりを見せていくのか注目が集まっています。

 

ステーブルコイン「JPMコイン」について

 

ステーブルコイン「JPMコイン」は当初、JPモルガンの銀行内部での利用や主要取引先との海外送金における利用を目的として開発が行われていました。

 

しかし、今年の6月には規制当局からの認可を前提として顧客向けのサービスを提供していることが明らかになるなど、将来的な商用化も視野に入れている可能性が浮上してきました。

 

世界的な大手銀行によるこの取り組みは大きな注目を集めており、ドルに連動した「JPMコイン」が普及することによって資金移動や送金の効率化が期待されています。

 

「JPMコイン」はイーサリアムブロックチェーンをベースとしており、JPモルガンが独自に開発した「Quorum」と呼ばれるプライベート型ブロックチェーン上で発行、運用が行われます。

 

JPモルガンは2018年9月にも銀行間ネットワーク「Interbank Information Network」(IIN)の発表を行なっており、「Quorum」に参加する銀行間では、決済にまつわる情報の共有などが行われます。

 

現在のところ機関投資家間での送金テストには成功しており、今年の下半期にかけてはより幅広い分野での活用をJPモルガンは目指しています。

 

将来的には米ドル以外の法定通貨との連動も視野に入れて開発が進められており、アメリカをはじめとしてヨーロッパ、日本の顧客からの需要の高まりを背景に顧客向けのサービス提供への取り組みも進められています。

 

ステーブルコインの現状と課題

 

ステーブルコインはテザーの取引高が増加傾向にあり、主に中国人のビットコインの購入に利用されている傾向にあります。

 

中国では暗号資産取引所が全面的に禁止されているためOTC取引によって人民元を暗号資産に替えています。

 

その暗号資産をテザーと交換し、テザーによるビットコイン購入を行うといったスキームによって、中国に住む人々は投機や避難資産としてビットコインを活用しているとされています。

 

また、アメリカからの経済制裁を受けているベネズエラでは避難資産としてステーブルコイン「ペトロ」の発行を行なっており、マドゥーロ大統領は銀行に対して「ペトロ」の窓口を開設するように命じるなどの取り組みが行われています。

 

「ペトロ」は石油価格に連動したステーブルコインですが、最近ではイランでも金に連動したステーブルコインの開発が行われているとされています。

 

JPモルガンのステーブルコイン開発は世界的に見ても珍しく、将来的なステーブルコインの普及や発展には大きな貢献を果たすことが期待されています。

 

実用化に向けては大きな課題が数多く存在しますが、既存の金融システムの中で、ステーブルコインを導入する取り組みには今後も注目が集まることでしょう。

 

参考文献

J.P. Morgan Creates Digital Coin for Payments

Ripple CEO Brad Garlinghouse on JPM Coin: Other Banks Won’t Use It

https://jp.cointelegraph.com/news/jpmorgan-will-pilot-jpm-coin-stablecoin-by-end-of-2019-report

JP Morgan is rolling out the first US bank-backed cryptocurrency to transform payments business

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