デジタルツインってなに?
バーチャル空間とどうやって連携するの?
実用化はいつ頃?
「デジタルツイン」を活用することで、これまでは不可能とされてきた現実空間での実証実験やシュミレーションをバーチャル空間で行うことができるようになります。
シンガポールでは「バーチャル・シンガポール(Virtual Singapore)」といった取り組みが進んでおり、シンガポール自体をバーチャル化することを目指しています。
バーチャル化することでどんなメリットがあるのかというと
・その場に行かなくても機械や自動車の稼働状況が把握できる
・バーチャル空間で都市計画をシュミレーションできる
・渋滞の発生をリアルタイムで把握できる
デジタルツインは建物や人間もバーチャル空間に構築することができるため、社会問題の解決や事業リスク防止が図れるとして注目を集めています。
デジタルツインを活用することで、新たなビジネスモデルの構築が行えると考えられ、各企業で取り組みが進められています。
バーチャル空間とどうやって連携するの?

デジタルツインが実用化された場合には、建物や人間をはじめとして車にもセンサーが取り付けられます。
センサーから大量のビックデータを収集し、現実世界のあらゆるデータをリアルタイムで分析し、バーチャル空間に再現していきます。
現実世界は常に変化し続けており、膨大なデータの処理に不備があった場合には現実との乖離が生まれてしまいます。
自動運転といった分野におけるデジタルツインの活用は未然に事故を防止できるように予測を行える反面、ビックデータ収集の精度によっては安全性が保たれない場合も存在します。
そのためネットワークの処理精度が重要な課題とされており、より快適なデジタルツインの実現にむけては次世代通信規格「5G」を活用する取り組みが行われています。
「5G」のような超高速かつ超低遅延データ通信を使用することで、データ分析とそのフィードバックがより迅速に行われることが期待されています。
デジタルツイン 実用化はいつ頃?

IT分野の調査やアドバイザリー業務を行っているGartner(ガートナー)はloTをすでに実装している組織の13%はデジタルツインの利用を行っていることを発表しています。
また、62%の組織がデジタルツインの導入を予定しているとしています。
Gartner(ガートナー)はloTをすでに実装している企業の3分の2以上が、2022年までにデジタルツインを実用化すると予測しています。
2022年を待たずとも1年以内に実用化する可能性もあるとGartner(ガートナー)はしており、デジタルツインをはじめとしてV2X(Vehicle to Everything)接続、警察官用ウェアラブルといった産業がスマートシティ市場で発展すると予想されています。
スマートシティ市場は2023年には1895億米ドルにまで拡大が予想されており、実用化に向けた取り組みが各分野で活発になると考えられます。
デジタルツイン 医療や製造業における実用事例

現在、医療機器業界においては「予防・予測・個人・精密医療」への取り組みが盛んに行われており、最先端技術の導入が進められています。
医療機器のデジタル化を進める「シーメンス」はデジタルツインを活用して、患者の臓器を3Dプリンタで製作することを視野に入れた取り組みを進めています。
また、「シーメンス」は「Simcenter」と呼ばれるシュミレーションプラットフォームの開発を行っており、製造現場におけるデータ収集や製品開発にデジタツインを活用する取り組みを行っています。
・設計、製造の効率化
・事業構造の最適化
・問題発生の予防や改善
5Gの発展とともに各分野でもデジタルツインを活用する取り組みは増加すると考えられ、上記のようなメリットをもたらすとされています。
参考文献
注目の次世代技術「デジタルツイン」で都市が丸々バーチャル化する日
デジタルツインの実現に向けプラットフォーム活用を提案するシーメンス
IoTを実装している組織の75%がデジタル・ツインを使用しているか1年以内に使用する予定――ガートナー発表
人間もデジタルツインの対象に – 医療機器で進むデジタライゼーション
第3回 5Gとデジタルツインの組み合わせで、生産現場をリアルタイムで把握
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