Blockfi(ブロックファイ)|分散型金融(DeFi)市場や暗号資産レンディングについて

BlockFiは、暗号資産による資金調達ではなく、従来の資本市場で行われてきたVC(ベンチャーキャピタル)からの出資を受けており、エコシステムの成熟とともにその中長期的な市場戦略は成功を収めています。

 

暗号資産投資は、ボラティリティの激しい銘柄が多く、そのリスクの高さを是正すべく投資家保護などを目的とした法整備が各国で行われてきました。

 

現在、高い利回りの投資商品を求める投資家はBlockFiが提供する暗号資産レンディング・担保ローンサービスに注目しており、クレジットカードや銀行口座との連携サービスも予定されているなど、暗号資産市場のみならず資本市場全体でもその取り組みは注目を集めています。

 

BlockFiが提供するサービスは、従来の暗号資産投資よりも安定的で高利回り・長期投資を実現していることで、高い評価を市場から獲得しており、そのメリットが多くの投資家に認知されたことで、多くの資金がデジタルアセット市場に投じられるようになりました。

 

今後12か月で予測されるBlockFiの収益はおよそ1億ドルとされ、暗号資産市場における新たな投資手法を確立していることなどからシリーズCラウンドにて、5,000万ドルの資金調達を実施。

 

シリーズAラウンド:1,830万ドル

シリーズBラウンド:3,000万ドル

 

の資金調達を実施しており、約1年前に行われたシリーズAラウンドから

 

Morgan Creek

Winklevoss Capital

Avon Ventures

CMT Digital

Galaxy Digital

ConsenSys Ventures

Akuna Capital

Susquehanna

PJC

 

といったVCなどが参加するなど、当時から大きな注目を集めていました。

 

暗号資産が有するボーダーレスな特徴を活用し、金融商品の価値、スピード、投資家へのリーチを強化することができます。(BlockFi CEO Zac Prince氏)

 

ブロックチェーンテクノロジーと既存の金融システムとの橋渡しを目的としたコンプライアンス重視のプラットフォームの構築に注力し、差別化を図っています。(共同創設者 Flori Marquez氏)

 

シリーズAラウンドでの資金調達が報じられた2019年8月には上記のようにZac Prince氏とFlori Marquez氏は述べており、その1年後に暗号資産市場を代表する企業として大型の資金調達に成功したことは近年の資本市場においても非常に優れた事例であると言えます。

 

シリーズCラウンドには

 

Morgan Creek

Winklevoss Capital

Avon Ventures

CMT Digital

Castle Island Ventures

SCB 10X

Purple Arch Ventures

Kenetic Capital

HashKey

Matthew Dellavedova(NBA player )

two university endowments(大学基金)

 

が参加しており、2021年下半期に予定されているIPOで、シリーズAから参加しているMorgan Creek、Winklevoss Capital、Avon Ventures、CMT Digitalがどれだけの利益を上げるのかにも注目です。

 

暗号資産投資における新たな投資商品を生み出し、普及させたBlockFiのこの1年間の取り組みは市場全体の信頼性を高めることにも繋がりました。

 

今回は、Blockfi(ブロックファイ)と分散型金融市場について解説していきます。

 

分散型金融市場について

 

ブロックチェーンはデータの改ざんが難しく透明性向上が見込めることから金融領域への応用が進んでいます。

 

ブロックチェーン技術を応用することで、第三者機関を介することなく価値の移転が可能となり、より効率的な金融取引を実現します。

 

レンディング、証券(セキュリティトークン)、通貨(ステーブルコイン)、取引所(DEX)といった金融機能はブロックチェーンによって、既存の金融機関が仲介することなく取引が行われ始めています。

 

一方、ブロックチェーンを既存の金融システムに導入するにはその安全性の担保が現在のところ不十分であると言え、ブロックチェーンを応用することで、システムの複雑性を解消するには多くの時間を必要としています。

 

既存の金融領域においてはさまざまなプレイヤーが介在し、各金融機関ごとのルールが存在するなど、これまでも業務の統一化が難しいとされてきました。

 

時代に先駆けてブロックチェーン企業と協業してシステム開発を行う金融機関の事例もあり、中長期的な取り組みによって新たな金融システム構築への取り組みにも注目が集まります。

 

分散金融(DeFi)は、これまで金融機関が提供するサービスを利用することのできなかった人々に対して、コストのかからないリアルタイムの金融取引を実現するとされており、特にレンディング分野では様々な取り組みが行われています。

 

BlockFi(ブロックファイ)と分散型金融(DeFi)

 

BlockFi(ブロックファイ)では、暗号資産を担保に法定通貨を融資するサービスや暗号資産を口座に預け入れることで年間6%の金利を獲得できるレンディングサービス「BlockFi Interest Account(BIA)」を展開しています。

 

シリーズAラウンドを終えた時点で、7,800万ドルの資金調達を完了し、日本のリクルートもBlockFiに出資しているなど、ICOによる資金調達に頼らずにこれまで運営が行われてきました。

 

2020年1月にはBIAサービスでLTC、USDCへの対応も開始しており、新たに5-8個の暗号資産への対応も予定されています。

 

BlockFiのBIAサービスを利用する際には、暗号資産ごとに最低預金額(0.5BTC、25ETH、2500GUSD)を定められていましたが、2019年には廃止されており、より多くの暗号資産投資家がBlockFiに暗号資産を預けいれているだけで金利を獲得できるようになりました。

 

BlockFi(ブロックファイ)は、これまで金融機関が行ってきた「融資」「預金(金利)」といった機能をブロックチェーンを応用して顧客に提供しており、このような取り組みは「分散型金融(DeFi=Decentralized Finance)」と呼ばれています。

 

「分散型金融(DeFi)」は既存の金融機関を介さないため、インターネット環境が整備されていれば誰でも金融システムにアクセスできるといった特徴を持っています。

 

分散型金融システムでは、煩雑な契約書類の取り交わしなどが不要であり、顧客はこれまで金融機関に支払ってきた手数料を軽減することができるとされています。

 

また、伝統的な金融機関においては銀行口座サービスを利用することのできない人々は世界各国に17億人以上存在しているとされており、そのような境遇にある人々でもBlockFiのBIAサービスを利用することで、金融システムにアクセスできるようになります。

 

既存金融機関システムへのブロックチェーン技術の応用とは異なりますが、BlockFiのような分散型金融(DeFi)の取り組みは新たな顧客層の獲得を実現し、新たな金融システムとして普及が進んでいます。

分散型金融(DeFi)市場の成長性

 

2020年1月18日現在、分散型金融(DeFi)アプリケーションが担保としてロックアップしているイーサリアムの総数は310万イーサ(約560億円)を超えており、「MakerDAO:240万イーサ」「Compound:38万イーサ」「InstaDApp:34万イーサ」が上位3社として名を連ねています。

 

MakerDAOは、2019年12月に2,750万ドル(約27億円)の資金調達に成功し、アジア市場での展開を目指すとしています。

 

ブロックチェーンに関するオンライン学習サービス「PoL(ポル)」を展開する日本企業「techtec(テックテク)」よ共同で、分散型金融(Defi)学習カリキュラムを作成しており、日本市場においてもその知名度を高めています。

 

Compoundは、2019年11月に2,500万ドル(約27億円)の資金調達(シリーズA)に成功。

 

今後は暗号資産の自動レンディングサービスを個人投資家にも開放し、暗号資産取引所やカストディアンとの提携によって、さらなる市場拡大を目指すとしています。

 

InstaDAppはシードラウンドで、240万ドル(約2億6000万円)を調達しました。(2019年10月発表)

 

インドで設立されたInstaDAppはDeFiサービス向けのインターフェースの提供を行っており、InstaDAppのアプリからはCompound、Uniswap、MakerDAOのスマートコントラクトを操作することができます。

 

共同創業者であるソウマイ・ジャイン(Sowmay Jain)とサミヤク・ジャイン(Samyak Jain)は21歳、19歳と若くして分散型金融(DeFi)の可能性を見出し、より効率的な金融取引の実現に向けて取り組みを進めています。

 

ナスダックでは2019年7月に分散型金融(DeFi)に関する暗号資産指数「分散型金融インデックス(Defix)」をナスダック指数に追加しており、既存の資本市場においてもその存在感を日に日に高めています。

 

市場拡大とともに法規制についても取り組みが行われており、次は国際的な共同研究に関して見ていきましょう。

 

分散型金融システム 安全性の担保について

 

ブロックチェーンを応用した金融機能の提供は将来的には発展することが予想されていますが、社会実装に向けてはガバナンスの確立が必要不可欠です。

 

日本では金融庁が2019年3月に下記の国際金融機関および大学とともに「ブロックチェーン・ラウンドテーブル」を開催し「マルチステークホルダー型アプローチ」によって分散型金融システムのリスクに対処することが重要としています。

 

金融安定理事会(FSB)
国際通貨基金 (IMF) アジア太平洋地域事務所 (OAP)
経済協力開発機構(OECD)
アブダビ国際市場金融サービス監督庁(FSRA)
オーストラリア証券投資委員会(ASIC)
ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)
フランス銀行
フランス健全性監督機構(ACPR)
財務省-アイルランド政府
ドバイ金融サービス局(DFSA)
香港金融管理局(HKMA)
シンガポール金融管理局(MAS)
英国金融行動監視機構(FCA) )
日本銀行(BOJ)
財務省(MOF)
ジョージタウン大学
MITメディアラボ
ケンブリッジ大学
慶應義塾大学
京都大学
明治大学
立命館大学
東京大学

 

分散型金融に関するガバナンスについて日本が主導的な立場で国際規律の構築を行なっており、2020年3月には「ガバナンス・フォーラム」の開催を予定しています。

 

この国際的な共同研究には「ブロックチェーン・ラウンドテーブル」に集ったステークホルダーをはじめとして、多くの国際金融機関が参加するとされており、国際金融における新たな規制枠組み構築に向けた取り組みが着実に進行しています。

まとめ

分散型金融(Defi)サービスを提供する企業はスタートアップが多く、利用者保護の観点からガバナンスを強化する必要があると言えます。

 

金融機関が仲介しない金融取引をどのように規制し、イノベーションの発展につなげるか国際的な共同研究が行われていますが、各プロジェクトには多くの資金が集まっており、市場規模の拡大が進んでいくことでしょう。

 

今後は、シンセティック・アセット(合成資産)に関する取り組みに注目が集まることが予想され、UMA(Universal Market Access)はS&P500などあらゆる金融派生商品(デリバティブ)に対応したプロトコルの開発をUMAは進めています。

 

自律分散信託(DAT:Decentralised Autonomous Trust)といった取り組みも新しい資金調達方法の1つとして注目を集めており、2020年は分散型金融(Defi)のさらなる発展が見込まれています。

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