米中閣僚級貿易協議の影響やリブラへの規制強化|日刊暗号資産ニュース10月7日

STO

米中閣僚級貿易協議に関して中国側が合意に難色を示していることが明らかになったことから、週明け月曜日の相場は慌ただしい動きを見せています。

 

ビットコインも8,000円を下回るなど下降トレンドが続いており、世界的な景気悪化の不安感が高まる中で、暗号資産への投資は嫌厭され、活発な取引は行われていない状況と言えるでしょう。

 

現状は、全世界的に暗号資産への投資を控える傾向が強まっていると考えられますが、年末商戦にむけてアメリカ経済が上向くかと思われた矢先に、下記のようなリスクが出現したことで、相場は悲観論が強まっていると考えられます。

 

・9月の米国ISM製造業指数・非製造業指数が予想をはるかに下回る
・ウクライナ疑惑2人目の内部告発
・香港マスク着用禁止法
・米朝実務者協議決裂

 

10月7日の暗号資産業界の動き

 

・リヒテンシュタイン ブロックチェーン法を承認
・ウォルマート インド産エビ管理にブロックチェーンを活用
・Facebook Libra G20で規制強化へ

 

そのような中で、本日は上記のような出来事が暗号資産業界では話題となっており、その詳細を解説していきます。

 

リヒテンシュタイン ブロックチェーン法を承認

「トークン化およびVTサービスプロバイダ法(TVTG)」の成立によって、リヒテンシュタインではさらなるトークンエコノミーの発展が期待されています。

 

金融業界ではトークンを活用した企業の資金調達が盛んに行われており、アメリカやドイツではSTOへの取り組みが着実に進行しています。

 

大型IPOバブルが終焉を迎え始めている2019年10月においては、上場前の未公開株式への投資が盛んに行われている現状について批判的な声も上がっています。

 

しかしながら投資家にとっては急成長を遂げている企業への投資は大きなメリットがあり、オーバーバリュエーション(時価総額の過大評価)に関しては企業側にだけ非があるとは言えません。

 

アメリカの株式市場は、これまで経済学者ミルトン・フリードマンが唱えた株主の利益を優先する「株主第一主義」を基本として成立してきました。

 

世間的なSDGsへの関心の高まりも受け、今後は「株主第一主義」を見直す動きが強まると考えられ、株価の上昇よりも社会問題の解決などに重きを置くことが企業には求められると考えられます。

 

ESG投資(投資家が企業の環境や社会貢献・企業統治への取り組みを重視して行われる投資)への注目が集まる中で、トークンを活用した資金調達を行う上でも、社会的意義、成長の持続性が大きなテーマになるとも考えられます。

 

そのような中で、リヒテンシュタインはトークンエコノミーへの包括的な法規制を行なっており、世界に先駆けて「投資家保護」や「アンチマネーロンダリング」に取り組んでいます。

 

STOの今後の普及には、法規制への準拠だけではなく、そのプロダクトの「社会的意義・成長の持続性」にも注目する必要があると言えるでしょう。

 

日本での法改正は、来年の4月に予定されています。

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ウォルマート インド産エビ管理にブロックチェーンを活用

物流業界では「IBM Food Trust」の普及が進み、より効率的で安全な仕組みの構築が行われています。

 

米国でも利用者の多いことで知られるウォルマートでは、IBMとの協業によって「インド産のエビ」の流通システムにブロックチェーン技術を活用する取り組みが行われています。

 

インドから米国へのエビの輸出は、全体の46%を占めており、インドの水産業においても大きな収入源となっています。

 

食の安全性を向上させることで、ウォルマートは消費者からの信頼を得ることができ、インドではエビのみならず様々な水産物にこのシステムを応用することができると考えられます。

 

最近では、ユニクロもインドで一号店をスタートさせましたが、インドで新たなビジネス基盤の構築といった意味でも、ウォルマートの取り組みは大きな意味を持つとも言えるでしょう。

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Facebook Libra G20で規制強化へ

発表当時から規制当局との激しい論争が話題となっていたリブラですが、ステーブルコインとして普及を目指すのはまだ当分先のこととなりそうです。

 

リブラは社会的課題の克服を掲げ、そのイノベーティブな構想から「Widows1995」の再来といった声も上がっており、その取り組みを支持する声も少なくありません。

 

しかし、Facebookが新たなビジネスチャンスを求めて金融業界に参入してきたという思惑が見え隠れしていることで、既存金融業界からは猛反発に合うなど、規制強化を求める声が大多数を占めています。

 

また、Facebookは個人情報流出によって、今年に入って罰金を支払っているなど、営利的組織として社会的信用に欠けることも大きな批判を集める理由の1つとなっています。

 

ビッグテックによる金融業界への参入は、既存金融にとっては大きな弊害として認識されており、G20財務相・中央銀行総裁会議ではリブラへの規制を全世界に呼びかけることが明らかになっています。

 

1500にも及ぶ組織が、リブラ協会への参加に意欲を示しているとも報じられていますが、PayPalが正式に離脱したことからもわかる通り、リブラの普及には多くの時間と議論が必要であると言えるでしょう。

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まとめ

 

本日は、相場も荒れ気味でトランプ大統領には大きな逆風が吹き始めた節目の1日にもなりました。

 

大統領選を来年に控える米国ですが、米中貿易摩擦によって世界経済が疲弊していく現状においては、非常に危ない綱渡りを強いられています。

 

これまでディールメーカー(交渉の達人)として多くのビジネスを成功させてきたトランプ大統領ですが、内政干渉とも言われるほどの行き過ぎた外交戦略は限界を迎えているとも見受けられます。

 

世界経済はリセッションを迎えようとしていますが、トークンエコノミーを活用した新たなビジネスモデルの構築は大きな注目を集めており、今週もより多くのニュースを届けていければと思います。

 

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