中国資本市場レポート|ブロックチェーン都市イノベーション開発指数や最新技術の商用化

本稿では、中国資本市場の動向を解説し、各都市におけるブロックチェーン技術の活用事例を考察していきます。

 

・上海・深セン:上場企業数と市場価値

・2020年中国ブロックチェーン都市イノベーション開発指数

・北京は最新技術の商用化に向けブロックチェーンをサポート

 

中国資本市場では、上海と深センの上場企業数は4002社に到達し、今後10年間でA株の上場企業数は10,000社以上になると予想されています。

 

上海と深センの上場企業の市場価値は、1990年と比較すると23億8,200万元から81兆9,700億元に増加。

 

その倍率は約34,000倍となっていることなど、この30年で中国では急激な経済成長を遂げたことがわかります。

 

上海・深セン:上場企業数と市場価値

・上海証券取引所 :約43兆元

上場企業:1,716社

メインボード:1,547社:40.35兆元

科創板:169社:2.89兆元

 

・深セン証券取引所

上場企業:2,285社:32.71兆元

メインボード:469社:9.34兆元

SMEボード:964社:13.45兆元

グロースエンタープライズマーケット:852社:9.92兆元

 

各産業において優れたビジネスを展開する上場企業は増加傾向にあるとされ、A株市場ではユニコーン企業(時価総額1,000億円以上)が118社存在し、バイオ医薬品やコンピューターといったハイテク企業が近年では躍進を遂げています。

 

贵州茅台
中国工商銀行
中国平安
中国建設銀行
中国農業銀行
中国人寿保険

 

といった伝統的な企業の市場価値は1兆円を超えており、2020年代にかけては中国企業のが市場の成長を支えることでしょう。

 

ここ数ヶ月の間に、米国市場においては中国企業の締め出しが行われていますが、ByteDanceは金融ライセンスを取得し、広告ビジネス以外に収益の柱を構築するためeコマース(電子商取引)ビジネス市場への参入を予定しています。

 

中国では、Alibaba、Tencentなどが金融サービスと本業との連携によって事業を大きく拡大させた事例があります。

 

ByteDanceは、保険、インターネットマイクロファイナンス、サードパーティ決済サービスに関するライセンスを取得したとされ、「Douyin(抖音)」におけるeコマース(電子商取引)ビジネスの展開がどのように成長エンジンとして機能するのか大きな注目が集まります。

 

また、App Store・Google Playのグローバルモバイルアプリケーションの売上リスト(2020年8月:ゲームアプリが除く)では、Douyin(TikTok)が8,810万ドル以上の収益を上げ(約85%がDouyin)1位にランクインしており、YouTube・Tinder・Tencent Video・Piccomaが続いています。

 

このように中国資本市場においては世界経済を牽引する企業がさらなる成長を目指し事業拡大を推進し、2020年代においてはそれに次ぐ成長企業の台頭が期待されています。

 

2020年中国ブロックチェーン都市イノベーション開発指数

ブロックチェーン都市イノベーション開発指数は、

 

R&D
産業開発
公共からの支持
政策

 

を指標として、中国全土の83の都市と地域におけるブロックチェーン開発を分析し、スコアリングしたもので、総合スコアでは

 

1位 北京
2位 深セン
3位 上海
4位 杭州

 

が上位にランキングされています。

 

R&D、産業開発、公共からの支持の指標では北京が1位、政策は重慶が1位にランクインされるといった結果になっており、デジタル社会の重要なインフラストラクチャとして都市開発におけるブロックチェーン技術の利活用が期待されています。

 

クラウドコンピューティング、人工知能、モノのインターネット、ビッグデータなどの最新技術との統合によって、都市機能や産業構造を飛躍的に成長させるとして各都市におけるブロックチェーン技術開発競争は相互的な発展を目指す上でも今後激化することが予想されます。

 

中国における技術的進化と革新は資本主義を加速させ、新たな時代を創出しようとしています。

 

北京は最新技術の商用化に向けブロックチェーンをサポート

 

北京市では、ブロックチェーンの商用化に向けた大規模な投資や産業発展に向けたトップレベルの設計と組織を強化するための関連規制・政策を発表。

 

北京市人民代表大会常任委員会の副主任であるホウ・ジュンシュ氏は、

 

「北京のデジタル、ネットワーク、インテリジェントサービストレードの新しいビジネスフォーマットと新しいモデルをさらに発展させる必要があり、国境を越えた協力関係の革新と協力分野の拡大にはさらなる探究が必要です。」

 

「人工知能、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、その他の科学技術の分野での新たな進展は、経済発展を促進するために、さらに探究されるべきだ。」

 

と述べており、ブロックチェーン技術のみならず様々な最新技術の商用化に向けた取り組みを推進していくとしています。

 

また、国際競争力の強化によってサービス貿易分野における最新技術の導入、新たなビジネスモデルの開発を促進することを今後は目指すとしており、国境を越えた協力関係の構築とその拡大が重要であると考えられます。

 

最新技術を活用した販売チャネルの拡大は、流行に左右されやすい事業運営を安定化させ、高品質の開発を支えることで、国際サービス貿易ネットワークをより深化させることから「最新技術の商用化」は中国において最も重要なキーワードとなっているようです。

 

日本でも各企業が取り組みを進めており、中国企業の先行事例を参考に技術的サポートや協業への取り組みを進めていくことで国際競争力の強化に努めるべきであると考えます。

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