米国株・2021年にIPO(上場)予定のバイオベンチャー企業一覧

2021年の第3週(1月11-15日)には18社がIPOの申請を行っており、オンライン住宅ローン会社「loanDepot」、出会い系アプリ「Bumble」、在宅医療機器プロバイダー「Apria」が8億ドル以上の大型調達案件として注目を集めています。

 

バイオテクノロジー市場においては

 

Vor Biopharma 1億5,000万ドル(フェーズ1/2)

Immunocore 1億ドル (フェーズ3)

Pharvaris 1億ドル (フェーズ1)

 

IPO申請を行っており、本稿では各企業が展開する事業について解説していきます。

Vor Biopharma 1億5,000万ドル(フェーズ1/2)

造血系疾患の細胞療法開発を手掛けるバイオテクノロジー企業「Vor Biopharma」は最大1億5,000万ドルを調達を目指し、ナスダックにIPOを申請しました。

 

「Vor Biopharma」は2015年に設立されマサチューセッツ州ケンブリッジを拠点しており、人口造血幹細胞(eHSC)「VOR33」、CD33を標的とするように設計されたCAR-T療法「VCAR33」の開発を進めています。

 

癌治療を目的とした人工造血幹細胞(eHSC)療法のパイオニアとして高い評価を受けており、2020年7月にはシリーズBで1億1,000万ドルを調達したことを発表。

 

「VOR33」はタンパク質CD33を欠く人工造血幹細胞(eHSC)であり、癌患者に移植されると、特異的な標的となり、CD33を標的とした治療に関連する正常な血液や骨髄への毒性を回避できる可能性があると考えられています。

 

「Vor Biopharma」は、CD33を標的とした治療の治療域と有効性を改善し、それによって急性骨髄性白血病に苦しむ患者の臨床的利益を拡大することを目指しています。

Immunocore 1億ドル (フェーズ3)

癌を専門にT細胞療法を開発するバイオテクノロジー企業「Immunocore」は1億ドルの調達を目標に米国ナスダック証券取引所でのIPOを申請しました。

 

「Immunocore」は2007年に設立され、英国のアビンドンを拠点としており、

 

・ニッククロス

・イアンラング

・プライベートエクイティ ジェネラルアトランティック

・ライフサイエンス投資家 マリン

・製薬大手企業 イーライリリー

・資産運用会社 シュローダー

 

が投資家として名を連ねています。

 

デンマークの生化学者BentJakobsenが開発した技術をもとに癌細胞を攻撃するT細胞(抗がん剤)の開発を手掛けており、2015年に2億5000万ポンドの資金調達を行うなど、ヨーロッパで有望なバイオテクノロジースタートアップ企業として知られています。

 

ロンドン証券取引所への上場はブレグジットの影響によって市場の安定性が損なわれていることやロンドンに上場したソフトウェア会社「BluePrism」が市場規模の小ささを示唆する声明を発表したことで米国でのIPOを選択したともされています。

 

財務面では20209月末までの9か月間で2270万ポンドの収益、6630万ポンドの損失を計上しており、IPOの主幹事はゴールドマンサックス、JPモルガン、ジェフリーズが担当する予定です。

Pharvaris 1億ドル (フェーズ1)

希少疾患の小分子標的療法を開発しているバイオテクノロジー企業「Pharvaris」は最大1億ドルの調達を目指しIPOを申請。遺伝性血管性浮腫(HAE)治療のための経口ブラジキニンB2受容体拮抗薬「PHA121」の開発を「Pharvaris」は進めており、フェーズ1では経口で生物学的に利用可能なことが証明されています。

 

2020年11月にはシリーズCで8000万ドルの資金調達を完了しており、下記の投資家が参加が各ラウンドに参加するなど、希少疾患分野のバイオテクノロジー企業として高い評価を得ています。

 

Viking GlobalInvestors

GeneralAtlantic

Cormorant AssetManagement

ForesiteCapital

Bain Capital Life Sciences

venBio Partners

Venrock Healthcare CapitalPartners

 

総額16,000万ドル以上を調達し、経口ブラジキニンB2受容体拮抗薬「PHA121」の開発に資金を投じている「Pharvaris」は、2021年にHAE患者を対象とした「PHVS416(ソフトカプセルに入ったPHA121)」のオンデマンド試験「RAPIDe-1」を予定しており、上場による大型調達によって事業の更なる発展を目指しています。

まとめ

バイオテクノロジー・医薬品市場においてはM&Aの活性化にも注目が集まっており、

 

アストラゼネカ:アレクシオンファーマ(390億ドル)

ギリアド:イミュノメディクス(210億ドル)

 

など大型案件の買収が2020年には確認されました。

 

MAによって大手医療企業は新規性の高い優れた分野に参画することができるためバイオテクノロジー・医薬品のスタートアップ企業へは大きな期待が寄せられていくことでしょう。