STO解説

不動産証券化のメリット・デメリット|Aspen Coin

不動産投資は多額の資金を必要とし、一部の資産家や機関投資家にしかできないため、近年では小口化にむけた取り組みが進められてきました。

 

その1つとして不動産の「証券化」があり、

 

・不動産投資信託(REIT)
・資産担保証券(ABS)

 

といった投資商品が、不動産投資市場では取り扱われています。

 

最近では不動産証券化のみならず、不動産の収益配当権をセキュリティトークンとして発行するといった事例もアメリカでは確認されています。

 

この取り組みはスマートコントラクトを利用して、収益配当の自動管理を行うことで、不動産証券化にともなうコスト削減ができるとして注目を集めています。

 

 

不動産証券化 メリット・デメリット

 

貸借対照表(バランスシート)において不動産を資産として計上しないようにする手法として「不動産証券化」は用いられており、価格下落といったリスクのある不動産を資産から外すことで、投資家からは「少ない資産で利益を生み出している企業」といった評価を得られるといったメリットがあります。

 

保有資産を減らし、企業価値を高める手法として、多くの企業が「不動産証券化」に取り組んでいますが、実際には下記の業務が発生し、その手数料がデメリットとされています。

 

・不動産鑑定士や弁護士への調査費用(不動産価値・法律)
・SPC(特別目的会社)設立費用
・アレンジャー(証券会社等)委託費用

 

また、すべての不動産を証券化できる訳ではなく、売買や譲渡による利益が生み出せる不動産に限られます。

 

そして、不動産の運営計画、修繕計画、予算実績などの期中運営業務管理をはじめとして金融機関との交渉や運用状況報告を投資家に行わなければならないなど不動産証券化には多額のコストが発生します。

【関連記事】
不動産のセキュリティトークン活用事例|小口化や空き家問題
不動産のセキュリティトークン化の事例|J-REITや証券化不動産市場

セキュリティトークン×収益配当権「Aspen Coin」

 

1904年に設立されたセントレジスアスペンリゾートはスキーリゾートの聖地としても知られており、コロラド州の豊かな自然に囲まれた高級ホテルです。

 

セントレジスグループは1830年代にジョン・ジェイコブ・アスター4世によって創出され、現在では世界に40以上のホテルやリゾートを構えています。

 

今回、投資信託会社Aspen REIT Inc.と資産運用会社Elevated Returnを通じて、セントレジスアスペンリゾートは収益配当権をセキュリティトークンとして発行しました。

 

Templum(※1)を取引プラットフォームとして、SEC RegD506(c)に準拠してトークンは発行されています。

 

このSTOは配当型で、四半期ごとにトークン所有者は投資額に応じて4,7%の配当を受け取ることができます。

 

Aspencoinについて

 

セントレジスアスペンリゾートのSTOは1,800万ドルの資金調達に成功しました。

 

不動産投資の流動性や透明性向上への期待から将来性のあるビジネスモデルとしてSTOは大きな注目を集めており、今後もこのような取り組みは増えていくことが予想されています。

 

今回のAspencoinトークンはTemplumだけではなく、クラウドファンディングプラットフォームIndiegogoでも販売され、2019年1月にはSecuritizeプラットフォームへの移行を目指していることを明らかにしています。

 

SecuritizeのDSプロトコルによるセキュリティ強化が一番の大きな要因とされており、Aspencoinのさらなる発展が期待されます。

 

セントレジスグループは日本をはじめとして多くの高級ホテルやレジャー施設を保有しており、今後の取り組みにも注目が集まります。

 

Aspencoinについての詳細

 

トークン名 Aspencoin
種類 株式
配当 四半期に一度(収益分配)
ブロックチェーン イーサリアム(ERC20)
発行プラットフォーム Templum
最小投資額 $10,000USD
1ReitBzあたりの価格 1Aspencoin=1ドル
購入可能通貨 BTC、ETH、USD、
規制 アメリカSEC Reg D 506(c)
開始日 2019年2月21日
終了日 2019年5月24日
会社概要(発行元) Elevated Return(アメリカ)
事業パートナー Templum、Clifford Chance、Solid Block、Indiegogo、Computer Share

 

用語解説

 

※1 Templum

アメリカSECに登録されたブローカーディーラーであり、ATS(※2)に準拠したSTO取引所のこと。AspencoinをはじめとしてBlockchain Capital、BanQuがSTOをTemplumで実施しています。

 

参考文献

ABSは証券化の代表選手

不動産証券化に代わる新たな可能性、「不動産トークン化」とは?

Lawmakers Reintroduce Bill to Exempt Crypto Tokens From US Securities Laws

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