AIoTのメリット・デメリットとは?市場規模や中国におけるブロックチェーンとの連携について

AIot(Artificial Intelligence of Things)市場規模は51億ドル、2024年までに162億ドルに達すると市場調査会社「Marketsand Markets」は発表しており、AI(人工知能)× IoT(モノのインターネット)を組み合わせたアプリケーションの普及が見込まれています。

 

日本でもSHARPが、AIoTプラットフォームやAIoTモジュールの開発を進めており、オフィス・冷蔵庫といった分野でサービスの提供を行っています。

 

中国では、Xiaomiが、Mi Smart Band 5、Mi Electric Sc ooter Pro 2などの新製品を発表し、今後は「5G + AIoT」を事業戦略としてAI(人工知能)を活用したIoT製品の開発を進めていくとしています。

 

IoT(モノのインターネット)デバイスは、膨大なデータを転送・収集し、AI(人工知能)を通じてインテリジェントな分析や洞察を可能とします。

 

これはAIoTのメリットの1つであり、自己学習による予測精度の向上や IoT(モノのインターネット)デバイスの自律的な意思決定は私たちの生活をより豊かなものにしてくれると考えられます。

 

AIot(Artificial Intelligence of Things)の課題やデメリット

AI(人工知能)× IoT(モノのインターネット)の組み合わせた「AIoT」は、IoTアプリケーションの新たな形として

 

照明
センシング
セキュリティ
家電
エンターテインメント
旅行
アパレル
ホテル
オフィス
不動産
コミュニティシーン

 

といった産業分野で普及が見込まれており、「2019フォーブス・チャイナAIoTトップ100」に選出された企業などが新たなビジネスモデルの構築に取り組んでいます。

 

AIoTの課題や改善策として、

 

・データの高速処理:コンピューティング、ストレージ、メモリの最適化
・データの信頼性:ブロックチェーン技術によるデータの管理・共有

 

が挙げられ、

 

・AI技術の品質の向上
・データアクセスのレイテンシ、スループット改善
・データキャッシング機能の維持

 

を通じて、多様化するアプリケーションやAIoTデータパイプラインのすべてのフェーズへ対応する必要があります。

 

TCO、パフォーマンス、電力要件を考慮せず、詳細なAIoTデータパイプラインが構築されていない場合にはAIoTは機能しないことが1つのデメリットであるといえ、その活用に向けてはストレージが重要な基盤となります。

 

そこで、NVMe over Fabrics(NVMe-oF)による高スループット・低レイテンシの実現が、NVMeフラッシュストレージに変わる新たなアプローチとして検討されています。

 

分散型インフラストラクチャ(CDI)について

NVMeフラッシュストレージ
GPUプール
大容量ストレージシステム

 

で構成された分散型インフラストラクチャ(CDI)は、

 

ストレージ
ネットワーク
コンピューティングリソース

 

の共有をデバイスのホスト間で行うことができ、応答時間の迅速化やスケーリングといったメリットをもたらします。

 

NVMe over Fabrics(NVMe-oF)共有ストレージは、

 

・データの取り込み
・データの準備
・モデルトレーニング
・推論
・バックアップ

 

といったAIoTワークフロー全体に適合し、構成可能な分散型インフラストラクチャとしてAIoTの発展を支えるとされています。

 

ブロックチェーンモジュールとAIoT|Fibocom・L610について

中国では、ブロックチェーン技術をAIoT(AI x IoT)およびTEE(Trusted Execution Environment)と組み合わせ、分散型インテリジェンスを備えたIoT(モノのインターネット)を構築する取り組みが行われています。

 

Fibocomは、北米、ヨーロッパ、インド、台湾、香港に拠点を置き、100を超える国々にIoTソリューションを提供しており、世界ではじめてブロックチェーン技術を導入したLTE Cat 1 ワイヤレスモジュール「Fibocom L610」を発表しています。

 

IoTとブロックチェーンの組み合わせによって、スケーラビリティとセキュリティの観点からIoT業界に新たな価値を「Fibocom L610」はもたらすとされ、IoTデータの可能性を最大限に保護するブロックチェーンに対応したワイヤレスモジュールとして普及が見込まれています。

 

「Fibocom L610」は、アプリケーション層でAitosのBoATブロックチェーンSDKを統合しており、

 

・アクセス制御:関係者のみがデータにアクセス可能に
・セキュリティ、トランザクションの暗号化
・透明性、トランザクション全体をすべての参加者に表示

 

といった機能を提供します。

 

ブロックチェーン技術は、データの信頼性を担保し、プライバシーの保証を提供することからオンラインとオフラインのさらなる融合を促進するとされ、

 

・IoTデバイスが独立した検証可能なノードIDを取得
・信頼性の高いデータネットワークの構築
・分散インテリジェンスなど新たなアプリケーションシナリオの生成

 

といったメリットを「ブロックチェーン×IoT」はもたらすと考えられます。

 

つまり、ブロックチェーンは、IoTネットワークが信頼できるデータネットワークとして機能することをサポートし、データの価値を最大限に活用することを促進させ、デジタル化による新しいビジネスモデルにより多くの可能性をもたらします。

 

中国では2019年12月に「Blockchain Module Alliance」が設立され、

 

Fibocom
Quectel
Meige Intelligence
Youfang Technology
SIMCom
Gosuncnwelink
Mobileke Communication
Lierda
Shanghai Yuge
Matrix Yuan
Molian Technology

 

などの中国企業が参画し、「智链未来,万物生长(インテリジェントチェーンの未来、すべてのものが成長する)」といったビジョンの実現に向けて、研究開発を共同で行うとしています。

 

IoTの発展により、多数のデバイスがP2P通信を行うことが一般的となる未来においては、ブロックチェーン技術によるセキュリティリスクの軽減やトラストレスな通信整備が市場の安全性を高めるとされ、「ブロックチェーン+IoT」がインフラストラクチャの標準的な構成となることで、デバイスが生成する大量のデータとその価値の効率的な共有が可能となります。

 

また、AIoT(AI x IoT)の急速な発展は、各デバイスの継続的な改善を実現し、分散型インテリジェンスの進化を促進するとされ、IoTデバイスは単純なセンサーやデータ収集といった作業のみならず、コンピューティング能力とAIアルゴリズムを兼ね備えることでしょう。

 

AIoTとブロックチェーンを組み合わせ、産業用アプリケーションを発展させる事例はこれまで一般的ではありませんでした。

 

しかし、Fibocomが手がけるワイヤレスモジュール「Fibocom L610」などの普及により、私たちの生活のより身近にブロックチェーンが活用されると考えられ、

 

・ブロックチェーンモジュールとIoTの統合
・ブロックチェーンによるAIoTやTEEなどのテクノロジーの統合
・分散インテリジェンスを備えたIoTネットワークの構築

 

などに今後は大きな注目が集まるとも考えられます。

 

ブロックチェーンモジュールの普及によって、IoTデバイスはクラウドプラットフォームに依存することなく、さまざまな分散型インテリジェントネットワークを構築し、より良いサービスを私たちにもたらすことでしょう。

 

IoTブロックチェーンの国際標準|国際電気通信連合(ITU-T SG20)による取り組み

 

ITU-T(国際電気通信連合)の研究委員会「SG20(Study Group 20)」は2015年に設立され、

 

・IoT(Inetrnet of Things)
・SC&C(Smart Cities and Communities)

 

を研究対象とし、標準化作業に取り組んでいます。

 

「ITU-T SG20」は、国際標準の策定によって各プロジェクトの相互運用性を高め、協業によるIoT技術の開発による交通システムや水道ネットワークといった都市インフラの効率化を見据えた取り組みを推進。

 

中国や韓国といったアジア諸国をはじめとして、北米や欧州、アフリカといった世界中の国々からの参加者が「ITU-T SG20」の会合には参加しており、各IoTアプリケーションのユースケースの共有などを通じて、IoT市場全体の発展に向けた取り組みも実施しています。

 

・ZTEとChina UnicomによるIoTブロックチェーンプロジェクトについて

 

今年の7月には「ITU-T SG20」の全体会議において、ZTEとChina Unicomなどが共同で開発を進める「IoTブロックチェーンプロジェクト」が発表されました。

 

・Suppl.59(モノのインターネットをサポートするブロックチェーンの概要)
・ITU-T Y.4561(ブロックチェーンデータ管理に関する標準)
・ITU-T Y. 4560(ブロックチェーンのデータ交換と共有に関する標準)

 

このプロジェクトは、ITU-T FG DPMおよび「ITU-T SG20」において2年以上もの歳月をかけて議論と修正が行われてきました。

 

今回、ITU-T SG20全体会議での審議を経て、3つのプロジェクトが承認されたことは、IoTブロックチェーン市場において中国が国際標準化に関する取り組みに参加するための重要なマイルストーンとなると考えられます。

 

すでに中国では、IoTブロックチェーン市場における積極的な取り組みを行っており、「ITU-T SG20」などの国際標準について今後は大きな注目が集まることでしょう。

 

 

・参考文献

国际电信联盟第一批物联网区块链标准出炉

物联网+区块链 如何打造差异化竞争优势?

A New Approach to AIoT Data Infrastructure Using NVMe-oF Shared Flash Storage

中国でAIOT分野2019フォーブスランキング100に選出

シャープ、AIoTプラットフォームを活用したスマートオフィスサービス「COCORO OFFICE」を提供開始

冷蔵庫が行きつけのスーパーの特売情報を教える!? AIoT機能が進化したシャープのフラッグシップモデル

Xiaomi y su fuerte apuesta por liderar el mercado del AIoT

AIoT產業深耕校園 攜手國際半導體廠舉辦科技競賽

関西電力がAIoTによる見守りサービス

「AIoT」という言葉が中国で増えてきているお話し

AI時代の暮らしを支える「AIoT」とは何か

AI時代の暮らしを支える「AIoT」とは何か | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

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